手続きに必要な書類
これには、大きく分けて①死後すぐに手続きが必要なものと、②葬儀の終了後に行うものがあります。①は死亡届、死体火葬許可書、埋葬許可証など。②は名義変更などの手続き、各種受給関係の手続き、遺産相続に関する手続きなどです。
こうした手続きには戸籍謄本や死亡診断書、印鑑証明などのさまざまな書類が必要です。どのような手続きにどのような書類が必要なのかを書き出したリストを作成し、何度も役所に通うなどということのないようにしておきましょう。
| 手続きの種類 | 内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 死亡届 | 7日以内 | |
| 国民健康保険 | 葬祭費 | 2年以内 |
| 健康保険 | 埋葬料 | 2年以内 |
| 高額医療費 | 2年以内 | |
| 生命保険 | 死亡保険金 | すみやかに |
| 自賠責保険 | 賠償保険金 | 2年以内 |
| 年金受給権者死亡届 | 10日以内 | |
| 厚生年金 | 遺族厚生年金 | すみやかに |
| 国民年金 | 遺族基礎年金 | すみやかに |
| 相続権 | 限定承認 | 3ヶ月以内 |
| 相続税 | 相続税申告 | 10ヶ月以内 |
| 預貯金 | 名義書き換え | すみやかに |
| 土地建物 | 不動産登記 | すみやかに |
| 生命保険 | 契約変更 | すみやかに |
| 自動車 | 所有権移転 | すみやかに |
| 電話 | 承継手続き | すみやかに |
名義変更
名義変更にも、死後すぐに必要な手続きと、遺産相続が確定してから行うものがあります。
死後すぐ手続きが必要なのは、世帯主、もしくは名義者本人が亡くなった場合の世帯主変更届をはじめ、電気、ガス、水道、電話、公団の賃貸住宅の名義などの変更手続きです。
また、相続後の手続きは、故人の財産となる不動産や預貯金、株式、生命保険、自動車などの名義変更です。これらのものは、死亡直後から相続人全員の共有財産となりますので、誰が何を相続するか確定してから名義変更します。それ以前はできません。
ただし、預金口座については、銀行が預金者の死亡を知った時点で、相続が確定するまで入金も出金もストップされてしまいますので、注意が必要です。
死後すぐ手続きする名義変更
・世帯主変更届……住民票のある役場(14日以内に)
・電気、ガス、水道……各営業所(電話で申し出る)
・電話……NTT営業所(故人の除籍謄本、相続人の抄本)
・公団の賃貸住宅の名義変更……各営業所
相続後手続きする名義変更
・不動産……法務局(印鑑証明、相続人全員の戸籍謄本)
・預貯金……各銀行・郵便局(相続人全員の戸籍謄本、銀行によっては死亡診断書)
・株式……各証券会社など
・生命保険……各保険会社など
・自動車……所轄の陸運局(戸籍謄本、相続同意書、住民票、印鑑証明、移転登記申請書、自動車検査証、自動車検査証記入申請書が必要)
保険証や年金証書、免許証などの返却手続き
名義変更のほかには、返却、退会など、必ず手続きしなければならないもの、あるいはしないと遺族が不利益をこうむるものなどがあります。
返却・解約の必要な主なものとして、故人の健康保険証、年金手帳、自動車の免許証や調理師などの免許証、パスポート、役所からの老人優待パス、勤務先の身分証明書、クレジットカード、JAF(日本自動車連盟) の会員証、インターネットの会員資格などがあります。
特にクレジットカードの会員資格などは、会費が自動的に引き落とされるものの一つです。のちのちに後悔を残さないようできるだけすみやかに手続きしたいものです。
返却の手続きは、市区町村役場、警察、公共施設、企業など、窓口によって異なりますが、死亡したことを証明する書類(死亡診断書、戸籍謄本、戸籍抄本)の写しと印鑑を用意しておくことが必要です。
①健康保険証、年金手帳
市区町村役場の窓口へ提出し返却します。年金は本人の死亡により停止されるべきものですから、停止手続きを行わなければなりません。故人の年金で遺族がもらえる年金(遺族年金)の切り替えの手続きも一緒に行うとよいでしょう。
②運転免許証、調理師などの免許など
運転免許証は有効期間が過ぎて更新の手続きをしなければ自然消滅となりますが、本人の死亡と同時に警察(公安委員会) へ返却するのが原則です。調理師などの免許証なども発行元へ返却します。
③パスポート
紛失して悪用されるのを防ぐためにも、各都遺府県庁の旅券課で返却の手続きをとります。
④市区町村発行の老人優待パス、公共施設や交通機関(バスなど)の無料カード
市区町村に返却します。
⑤故人が属していた企業や団体などの身分証明書
企業や団体からの要求がなくても返却します。
⑥自動車サービスのJAF会員、インターネットの会員資格など
加人していればすみやかに連絡し、それぞれの指示に従って解約の手続きをします。
⑦クレジットカード、健康クラブ、デパートなどの会員証
発行元へ名義人が死亡したことを連絡し、退会の手続きをとります。これらも年会費などが自動的に口座から引き落とされる可能性のあるものです。
国民年金や厚生年金の停止手続き
故人が国民年金や厚生年金をもらっていた場合、その年金は本人の死亡後14日以内に停止しなければなりません。
この停止手続きをしないままでいると、本人がまだ生きているものとして引き続き年金が支払われてしまいます。
支払われた年金をそのままにしておくと、本人の死亡後に受け取ったすべての金額を一括して返さなければならなくなります。年金返却のための手続きも大変面倒です。
遺族年金を受けている人が結婚したときや養子になったときなども、年金をもらう権利がなくなります。このような場合も同様に受給停止手続きをとらなければなりません。
遺族が役所や居住地区を管轄する社会保険事務所に、年金証書を添えて年金受給権者であった者の死亡届や年金を受給する権利のなくなった届けを提出することになります。
未支給請求
年金の支給は2ヶ月ごとになされますから、故人が受け取るべき年金を受け取らないままに亡くなっている場合も出てきます。
その場合は、「未支給請求書」を提出します。このとき、故人の年金で遺族がもらうことのできる年金があれば、切り替えの手続きを行います。
受給の資格があるのは、生計を共にしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹で、優先権もこの順になります。
故人の確定申告
通常の所得税の確定申告は、毎年一月一日から十二月三十一日までの1年間の所得に対してかけられた税金を、翌年の二月十六日から三月十五目までの問に税務署に申告します。
それに対して準確定申告とは、故人の所得を相続する人が、その年の一月一日から死亡日までの故人の所得を計算して、故人の住所地の税務署に赴いて申告することをいいます。
法定相続人が二人以上いる場合は、同一書類で一緒に申告し、法定相続人が確定していない場合は、相続人の中から代表者を決めて申告します。
申告は、死亡後四ヵ月以内(相続の開始があったことを知った日の翌日から四ヵ月以内)にしなければなりません。この確定申告によって故人の所得税が決まります。この所得税を負担するのは相続人ですが、負担額はその相続人の相続財産から債務として控除されます。
また、故人の確定申告をするときに控除されるものもあります。一般的には医療費や社会保険料、生命保険料、損害保険料などがそれに該当します。
ここで注意しなければならないのは、医療費控除の対象となるのは、死亡日までに支払った金額だけということです。ですから入院中に死亡した場合、死亡後に支払った入院費は医療費控除の対象にはなりません。
また、社会保険料、生命保険料、損害保険料なども同様に、所得控除の対象になるのは原則として死亡日までに支払った金額だけになります。
死亡した人がサラリーマンだった場合は、勤務先が確定申告をしてくれる場合も多いようですが、自営業の場合は相続人が行います。
申告提出先は、相続人の居住地区ではなく、故人の居住地区の税務署になります。
申告に必要なものは、サラリーマンの場合は、故人の死亡日までの源泉徴収票、自営業者(事業者)の場合は決算書、生命保険・損害保険の領収書、医療費の領収書、印鑑、申告者を確認できるもの(免許証等)などです。
死亡した人の所得税の申告を相続人が行います。
どこで?
死亡した人の居住地区を管轄する税務署(相続人の居住地区の税務署ではない)
用意するものは?
故人の源泉徴収票、相続人全員の認め印、控除(医療費、社会保険料、生命保険料、損害保険料など)となる証明書や領収書、申告者を確認できるもの(免許証など)
いつまでに?
相続を知った日の翌日から4カ月以内
医療費控除の手続き
医療費が所得から控除される場合とは、税金を納めていた本人と、その扶養家族(生計を一つにしている親族) のために支払った医療費を含めて、実際に支払った医療費の額が年間10万円以上となったときです。
このとき、年末調整あるいは所得税の確定申告(準確定申告) の際に、一定の金額が所得から控除されます。なお、給与所得控除後の合計金額が200万円に満たない場合は、医療費がその5%を超えた場合に医療費控除が受けられます。ですから、10万円以下の医療費支払額でも控除されることになります。
ただし、医療控除費として差し引くことができる金額は最高200万円までと決められており、上限があります。
医療費控除を受けるためには、確定申告書の医療費控除欄に必要事項を記載し、領収書など医療費の支出を証明する書類を添えて提出します。ただ、この作業は思った以上に煩雑になりますので、医療費を支払ったら、その明細を医療機関ごとの一覧表にまとめて記人しておくとよいでしょう。
この申告は5年前までさかのぼって還付請求ができます。数年たって医療費の所得控除をするのを忘れていたことに気付いても、その年の一年間の医療費の金額を証明する領収書などを添えて確定申告の修正手続きを行えば、還付してもらえます。
医療費の領収書は保管しておきましょう。
医療費控除を申告する際には領収書が必要です。領収書は医療機関ごとにまとめておくと便利です。また最近は、医療費を記入する一覧表が税務署に備え付けてありますので、それも併せて活用すると便利です。
確定申告書の医療費控除欄に記入します。故人の医療費控除の申告は相続人が行います。
どこで
死亡した人の居住地区を管轄する税務署(相続人の居住地区の税務署ではない)
心用意するもの
故人の源泉徴収票、相続人全員の認め印、前年(5年前まで可)1年間の医療費支出を証明する領収書類
いつまでに
毎年2月16日~3月15日まで
特殊な手続き
児童扶養手当の手続き
夫が亡くなり、世帯主となった母親に18歳以下の子どもがいる場合、児童扶養手当ての申請ができます。受給できる金額は、年収が2人の世帯で130万円未満の場合には手当ての全額、365万円未満の場合には手当ての一部になります。
手続きは、市町村役場の児童課か福祉課に行き、「児童扶養手当認定請求書」を提出します。
特別な死亡の手続きと届け出(事故死、変死、死体がない場合)
自殺、他殺、事故死などで亡くなった場合は、警察の検死を受けなければなりません。検死の結果によっては司法解剖が行われ、「死体検案書」が出されます。
死体検案書の請求には身分証明書が必要です。また、配偶者もしくは三親等以外の人間が請求する場合は委任状も必要です。
死体がない場合
山や海で遺難し、遺体が発見されないまま死亡とみなされた場合には、とりあえず近親者で密葬をすませ、遺体や遺骨が返ってきたときに改めて本葬を行います。
伝染病で亡くなった場合
法定伝染病で死亡した場合、勝手に遺体を自宅へ連れ帰ることはできません。病院の霊安室で通夜をすませ、火葬にして遺骨を持ち帰ります。そして、改めて葬儀を行うことになります。通常は死後24時間以上たってなければ火葬はできないのですが、法定伝染病で亡くなった場合は、24時間以内でも火葬できます。
旅先で死亡の場合
海外で死亡した場合、現地で仮通夜と簡単な密葬をして火葬した遺骨を持ち帰る方法と、遺体のまま持ち帰る二つの方法があります。遺体のまま持ち帰る場合は、現地の日本大使館または領事館のサイン入り「死亡診断書」および「埋葬許可証」と葬儀社の「防腐処理証明書」が必要になります。書類が整い次第、遺体は荷物扱いで日本へ送られます。
遺族に学生がいる場合の国民年金学生納付特例制度
学生納付特例制度とは、学生のため収入がなく保険料が支払えないという人のための制度です。
申請をして承認を受ければ申請期間中の保険料が後払い(最長で10年まで、ただし3年以上経過した場合は加算額が追加される)できるようになるというものです。
対象者は、大学(大学院)、短大、高等専門学校、専修学校および各種学校その他の教育施設の一部に在学する学生で、学生本人の前年の所得が68万円以下である場合となっています。
申請のあった月の前月から承認され(4月から免除をするには5月いっぱいが手続きの締め切りです)、届け出は毎年度必要です。
また、督促状の出てしまった分については免除はありませんので注意が必要です。手続きは、市役所国民年令孫窓口に年金手帳(または納付書) ・印鑑・学生証の写しを持参して申請します。
故人の預貯金について
故人の預貯金は、金融機関がその死亡を知った時点から口座取引は停止となり、窓口であれ、キャッシュディスペンサーであれ、一切引き出せなくなります。
自動引き落としになっている公共料金なども引き落とされなくなります。
これは、死亡者の名義になっていた預貯金は、名義人が死亡した時点で法的には「遺産」という扱いになり、単なる預貯金ではなく相続財産となるからです。
凍結された預貯金から現金を引き出すときには、故人の「除籍謄本」、相続人全員の「印鑑証明」、「遺産分割協議書」をその金融機関に提出しなければならず、このような状態が遺産相続が正式に決まるまで続きます。そのため、葬儀のときに故人名義の預貯金が引き出せなくて困ったという話をよく聞きます。
そこで、緊急避難的な処置として、金融機関にそのむねを申し出ると、銀行にもよりますが、一般的には葬儀費用ていどは窓口で引き出しに応じてくれるようにはなっています。
その場合、名義人本人ではない者が引き出すことになるので書類や保証人など要求される場合もあります。
健康保険から埋葬料をもらう手続き
健康保険(政府管掌健康保険や健康保険組合、共済組合などのことをいい、国民健康保険以外の医療保険)に加入していた本人が亡くなった場合(自殺も合む)には、埋葬料として好与(標準報酬月額)の1ヵ月分か支給されます。
ただし、申告制ですから社会保険事務所または勤務先が加入している健康保険組合に、所定の書類を提出して申請しなければ受給できません。
申請は、葬儀を行った人(喪主)がするのが基本ですが、それにふさわしい近親者でも申請できます。具体的には、最高限度額98万円、最低保障額10万円となっており、たとえ給与が10万円以下だった場合でも10万円がもらえます。また、健康保険に加入している本人の扶養家族が死亡した場合は、家族埋葬料として一律10万円が支給されます。
申告期間は、亡くなった日から2年以内です。それを越えると権利はなくなりますので注意が必要です。ただし、故人が会社勤務をしていた場合は、埋葬料、家族埋葬料は被保険者の勤務先を通して、死亡の翌日から2年以内に請求するようにします。
埋葬料は健康保険組合や共済組合などから指定口座に振り込まれます。
国民健康保険の葬祭費をもらう手続き
故人が国民健康保険の被保険者たった場合は、扶養されていた人、それがいない場合は故人の葬儀をとり行った人に対して支給されます。
申請には、当然のことながら事前に役所の戸籍課に死亡届が出されていることが必要です。また、手続きには国民健康保険証が必要ですが、市区町村によってはこのほかに、会葬礼状や葬儀社からの領収書など、喪主が誰か分かるようなものを提出するよう求められることもあるようです。
金額は、住所地の自治体によって異なりますが、おおよそ3万円から七万円です。市区町村によっては他の名目で別の補助金などが支払われる場合もありますので、金額とともに役所の国民健康保険課で確認してください。
申請期間は亡くなった目から2年以内。申告制ですから申請しなければ支給されません。
申請が受理されますと、銀行や郵便局の指定口座に振り込まれます。
また、申請の際には、国民年金の受給手続きもとっておくと何度も足を運ぶことがなくなりますので、国民年金証書(国民年金手帳)も持参するようにしましょう。
どこで
被保険者の住所地の市区町村役場
用意するもの
・国民健康保険証
・受給者(喪主の場合が多い)の印鑑
・国民年金証書(国民年金手帳)
・振込先口座番号
・葬儀費用領収書(遺族以外が申請するとき)
いつまでに
死亡した目から2年以内。申請書が完備していれば、指定振込先口座に2~3週間後振り込まれます。市区町村によっては、窓口で現金支給のところもあります。
高額療養費の還付手続き
故人が病気療養中にかかった医療費のうち、健康保険・国民健康保険を利用した場合で、自己負担額が一定額を超えたときは、その超えた分のお金が後で払い戻されます。これを「高額療養費」といいます。
高額療養費が支給されるのは、1つの保険証について、医療費の自己負担額が1件で1ヶ月7万2300円(低所得者は3万5400円、上位所得者は13万9800円)を超えた場合です。
①低所得者の場合は3万5400円
②一般の場合は7万2300円にかかった医療費から24万1000円を差し引いた額の1%を足した額
③上位所得者の場合は13万9800円にかかった医療費から46万6000円を差し引いた額の1%を足した額
をそれぞれ超えたとき、その超えた分か高額療養費として支給されます。
世帯で自己負担を合算するときは、同1月、同1世帯内で自己負担額が2万1000円以上のもの (70歳未満の場合)が2件以上あるときには、世帯合算として、低所得者は前述の①の額、一般は同②の額、上位所得者は同③の額をそれぞれ超えた額の支給となります。
ここでいう1件とは、1人がひと月に同一の保険医療機関で、同一の診療科を受診して支払った自己負担分のことです。総合病院などでは各科ごとに異なりますし、入院、外来もそれぞれ別に計算します。
また、高額療養費に該当する医療費を、その月を含めて過去12ヵ月間に4回以上該当する場合は、4回目以降の分から4万200円を超えた分が払い戻されます。
手続きは、医療費の領収書のコピーと印鑑、健康保険証を「高額療養費支給申請書」に添えて、役所の窓口に持参して行います。
ところによっては、高額療養費を支払って2~3ヵ月後、健康保険担当部署から案内(はがきの場合が多い)が来るところもありますので、その場合はその案内を持参します。
また、健康保険組合が自動的に払い戻してくれる場合はこの手続きは不要になります。
生命保険給付の手続き
一般的に生命保険といえば、各生命保険会社の「生命保険」、郵便局の「簡易保険」、勤務先での「団体保険」、会社経営者や幹部のための「経営者保険」などが挙げられます。
このうちどの生命保険でも、基本的には請求人による支払請求の手続きがなされない限り、生命保険金が支払われることはありません。
死亡の日から2ヶ月以内を目安に一年を超えると失効に、故人が加入していた保険会社へ電話して死亡の事情(被保険者名・死因・死亡月日)を説明し、支払請求を行うための書類を送ってもらい記入します。
故人の死因が事故や自殺などの場合は、以上のものに加えて次のものを併せて提出します。
・警察の事故証明や「死体検案調書」の写し
・保険会社指定の死亡診断書
・事故を報道した新聞の記事など
また、次の場合には保険金がおりないことがあります。
・被保険者が保険の契約日から一年以内に自殺した場合
・契約時に病歴や健康状態を偽って報告した場合
以上、ひととおり必要な書類が一式そろっていれば保険会社から一週間ほどで保険金が支払われます。
なお、最近の住宅ローンなど金額の大きなローンには、生命保険がついているのが一般的です。
ローン契約をしていた本人が死亡したときに、残ったローンをその生命保険で支払う形になっていますから、ローン借入先の金融機関に連絡して相談してみることです。
また、勤務先などで、本人が知らないうちに団体生命保険に加入していることもあります。このような場合は、会社自体の急な支出や忌慰金に充てる目的で加入していることがほとんどなので、保険金の受取人が個人ではなく勤務先になっていることもあります。
この点も勤務先に問い合わせて確認しておくことが必要です。
このほかにも、住宅金融公庫借入金に生命保険がついている場合もあります。連絡して確認し、手続きについては相談してみてください。
生命保険の死亡保険金をもらう手続き
保険会社などに電話で通知して「支払い請求書」等の書類を取り寄せます。
どこで?
各保険会社お客様窓口
心用意するものは?
・生命保険の証書
・保険会社所定死亡診断書
・被保険者(死亡した人)の除籍抄本もしくは住民除票
・保険請求人の印鑑証明と契約時の印鑑
・戸籍謄本
・振込先口座番号
・請求人の身分を証明するもの
いつまでに?
死亡した日から2ヵ月(3年を超えると失効)以内
国民年金と厚生年金
わが国の公的年金制度は、すべての成人が加入することになっている国民年金を基礎に、民間サラリーマンが加入する厚生年金と公務員などが加入する共済年金などを合わせた、いわゆる「二階建て」の構成になっています。
国民年金の加入者(被保険者)は、白営業者、学生、農林水産業従事者やその家族は「第一号被保険者」、サラリーマンやOLは「第二号披保険者」、サラリーマンの妻や子は「第三号被保険者」というように分けられています。
これにより、第二号被保険者のサラリーマンやOLは、厚生年金と国民年金の両方に加入しているということになります。
しかし、受給できる年金の種類は、故人とその遺族の続柄や、遺族の年齢などによって変わってきます。そこで本項では、国民年金の第一号披保険者、第二号披保険者がそれぞれ亡くなった場合の、国民年金および厚生年金の手続きについて述べていくことにします。
国民年金による支給金
ここでは、国民年金の第一号披保険者、つまり自営業・農林漁業者や学生、およびその配偶者が亡くなった場合の手続きについて述べていきます。
第一号被保険者が亡くなった場合、遺族には国民年金からは次のいずれか1つが支給されます。
・遺族基礎年金
・寡婦年金
・死亡一時金
国民年金の遺族基礎年金
遺族基礎年金とは、国民年金の加入者または老齢基礎年金をもらう資格期間(25年以上の加入)を満たした人が死亡したときに支給される年金です。
受給できるのは、・故人によって生計を維持していた「子のある妻」 または、妻のいない場合はその「子」となります。
ただし、上記いずれの場合でも、子の年齢は、18歳(1級か2級の心身障害のある場合は20歳)に達する年の年度末(3月31日)までとなっています。
ですから、子がいても、その子が18歳を超えると「子のある妻」ではなくなりますので、遺族基礎年金はもらえなくなります。さらに、遺族基礎年金をもらうには、次の条件も満たす必要があります。
・故人が国民年金に加入してから死亡した月までの間に、保険料を納めた期間と免除された期間が、加人期間の3分の2以上あること
・右記に該当しない場合、死亡月の前々月までの1年間に、故人の保険料の未納期間がないこと(平成18年3月31日まで)
申請の手続きは、故人が死亡した目から5年以内に居住地の役所の国民年全課窓口で行います。
遺族基礎年金裁定請求書
どこで?
役所の国民年金課
用意するものは?
・年金手帳
・戸籍謄本
・認め印
・死亡届記載事項証明書か死亡診断書の写し
・除籍謄本
・住民票(全員のもの)
・振込先口座番号
・年収を証明する証書など
いつまでに?
死亡した日から5年以内
国民年金の死亡一時金
死亡一時金とは、国民年金の第1号被保険者が保険料を3年以上納めていながら、老齢基礎年金も障害基礎年金ももらわないままで死亡したとき、その遺族に支給されるものです。
保険料を納めた年数によって遺族に一時金として支給されるもので、第1号被保険者独自の給付になっています。
なお、この一時金は受給者の年齢や収入に関係なく支給されますが、遺族が遺族基礎年金を受けられる場合には、死亡一時金は支給されません。
死亡一時金と比べて遺族基礎年金の方が金額的に有利だからです。とはいえ、寡婦年金と死亡一時金では、場合によっては一時金の方が有利な場合もありますので、自分にとって有利な方を選ぶようにします。
手続きは、故人が死亡した日から5年以内に居住地の役所の国民年全課の窓口で行います。死亡一時金は、銀行や郵便局の自分の口座で受け取ることができます。
| 保険料を納めた期間 | 一時金 |
|---|---|
| 3~15年 | 12万円 |
| 15年~20年 | 14万5000円 |
| 20年~25年 | 17万円 |
| 25年~30年 | 22万円 |
| 30年~35年 | 27万円 |
| 35年以上 | 32万円 |
どこで?
役所の国民年金課
用意するものは?
・年金手帳
・戸籍謄本
・住民票の写し
・認め印
・振込先口座番号など
いつまでに?
死亡した日から5年以内